ビジネスを始めようと思ったら!個人?法人?

ビジネス(事業)を始めようと思ったら、個人事業主と法人設立の2つの方法があるのをご存知でしょうか?

独立や開業といえば、まず法人設立!と思う方も多いようです。いきなり法人を設立しなくても、個人事業主としてビジネスを始める方法もあります。個人事業主の方が、手続きが簡単ですし、事業規模が大きくない時期は法人と比べて税金が安くなる場合があります。

 

1.まとめ

まとめから書かせてください!

個人事業主と法人の1番の違いは「信用力」です。

2番目の違いは「かかる税金」
個人は所得税、法人は法人税がかかります。計算方法や税率が異なるため、独立後の売上から費用を引いた額が400~500万円くらいまでの場合は個人事業主、それを超える場合は法人を選ぶと節税になります。

個人事業主は手続きがカンタンなのに対し、法人は設立するにも解散するにもお金がかかります

【まとめ】

1.法人の方が、信用力が高い!

2.個人と法人は、かかる税金が違う!

3.法人は手間と設立コストがかかる!

気軽にビジネスを始めたい方はまずは個人事業主で始めると良いでしょう。詳細が気になった方は読み進めてくださいね。

 

2.個人事業主とは

個人事業主とは、個人で事業を行っている人のことで税法上の呼び名です。

個人事業主=個人で事業を行っている人

「事業」とは反復・継続・独立している仕事のことで、繰り返しずっと組織に属さず行っている仕事です。そのため、1回ぽっきり販売しただけでは個人事業主と呼ぶことはできません。フリーランスやノマドというのは働き方の名称ですので意味合いが異なります。個人で事業を行っている場合には個人事業主です。

事業=繰り返し、ずっと、独立してやってる仕事

所轄の税務署に「開業届」を提出することで、個人事業主になります。

事業として国税庁が例示している仕事は、小売業や卸売業をはじめ、賃貸業や取引の仲介、運送、請負、加工、修繕、清掃、クリーニング、理容や美容、さらに医師、弁護士、公認会計士、税理士といったものがあります。

一般的には自分の名前か「屋号」を持って営業することが多いです。屋号とは飲食店の「○○屋」や、サービス業の「○○サービス」など、名前の頭かお尻に株式会社や合同会社といった、法人の名前が付いていないものを言います。

個人事業主の場合、「○○代表(○○は屋号)」という肩書となります。個人事業主になったからといって名刺に「社長」と入れることはありません。

個人事業主は、氏名か屋号で呼び、肩書は「社長」ではない

税務署に開業届を出すことで、個人事業主になる

 

3.法人とは

法人を設立すると、個人とは切り離して1つの別人格ができ、社長個人と法人のお財布は別になります。

法人と個人は、別人格(お財布も別)

法人設立のためには登記や定款などを作成する必要があり、株式会社の場合、設立に20万円~(合同会社は6万円~)かかります。法人から個人に給与を出すことで、個人にかかる所得税と法人にかかる法人税とで分けることができるため、取引規模が大きくなると節税になる場合があります。

株式会社と合同会社の違いや設立コストについてはこちらの記事を参考にしてください!
会社の種類、株式会社と合同会社の違い

 

4.法人は信用力がある!

信用力があると「取引」「融資」「雇用」の面で有利になります。一般的には個人事業主よりも法人のほうが、多くの法的な手続きを要求される分、管理が行き届いていると判断され、社会的信用度は高い傾向にあります。

4-1.取引

会社によっては「取引先は法人のみ」としているところがあります。法人の情報は、誰でも簡単に登記事項証明書を取得でき、個人事業主と比べて、情報が取りやすいためです。登記事項証明書では、会社の商号や本店所在地、目的、役員構成、代表社員の住所氏名がわかります。個人事業主は税務署に「開業届」を提出する必要はありますが、登記するわけではないため、情報は得られません。

4-2.融資

融資をする上で、本当に返済できる能力があるのかなど、信用できる取引相手かを見極めるためには、社会的信用度が重要となります。飲食店など、一般客を相手にする事業の場合は、さほど影響はありませんが、企業相手に取引を行う事業であれば、とても重要視される要素です。

4-3.雇用

設立後、会社を将来的に発展させていくためには、優秀な人材が必要です。個人事業主より法人の方が優秀な従業員を採用しやすいといえます。

個人事業主より会社の方が信用力があるため、「取引」「融資」「雇用」で有利

 

5.個人と法人とでかかる税金が違う!

個人事業主と法人とでは、税金の種類と計算方法や税率が異なります。

売上(収入)から費用を引いた額(=以下、儲けとします)が低いうちは個人事業のほうが、税金が安く、400万~500万を超えると、法人化したほうが、税金が安くなります。

個人事業主には儲けに対して所得税がかかります。所得税は累進課税(るいしんかぜい)と呼ばれ、儲けが大きくなるほど税率が5%~45%と高くなります。別途10%程度住民税がかかります。但し、売上より費用の方が大きくなってしまった(=赤字の)場合や儲けが38万円以下である場合には、申告義務が免除され税金はかかりません。サラリーマンの副業な場合は儲けが20万円以下の場合、申告義務が免除され税金はかかりません。

法人の場合は法人の儲けに対して法人税がかかります。税率はある水準を超えても一定になるよう定められています。但し、赤字の場合でも最低7万円の税金がかかります。

また法人から社長個人に対して支給される役員報酬については、社長個人に所得税がかかります。法人と個人で儲けをうまく分散させることで、節税することができます。法人であれば、青色申告・白色申告、黒字・赤字に関係なく、とにかく法人を設立した以上は、必ず毎年法人税の確定申告書を提出する義務が生じます。申告義務が免除されることはありません。

 

6.個人事業主は開業手続がカンタン!

個人事業主の開業手続きは必須のものとしては「開業届」を出すだけです。また経理の方法によっては事業開始から2か月以内に「青色申告承認申請書」を提出すると、赤字になったとき損失を翌年に繰り越すことができ、税金が安くなる控除が受けられるなど、税務上の特典があります。

その他必要に応じて「給与支払事務所開設届」「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」「専従者給与に関する届出書」などを提出します。

法人設立のためには法務局への登記や定款などを作成する必要があり、設立に20万円~30万円のコストがかかります。

 

7.個人事業主の申告・経理

個人事業主にて一定以上の儲けがあった場合、年に1度、1月~12月の1年間の事業の収支を計算し、翌年2月15日~3月15日に所得税の確定申告を税務署に提出する必要があります。(儲けが38万円未満の場合は確定申告の義務はありません)

個人事業主の確定申告には、青色申告と白色申告があります。

白色申告でも記帳が義務化されていますが、単式簿記ですので帳簿つけは比較的簡単です。

青色申告では原則として複式簿記で記帳を行うことが義務付けられています。単式簿記と比べてやや複雑になりますが、複式簿記による場合でも、確定申告に必要な書類の作成は、確定申告ソフトを使い自分で行うことも可能です。青色申告では赤字を繰り越せる、家族へ支払った給与は要件を満たせば全額所得税などの控除となる、65万円の特別控除が受けられるといったメリットがあります。

 

8.会社の申告・経理

法人(株式会社など)の事業年度は、自由に決めることができます。事業年度終了2か月以内に法人税の確定申告を税務署に提出する必要があります。

青色申告・白色申告、黒字・赤字に関係なく、法人を設立した場合は、必ず毎年法人税の確定申告書を提出する義務が生じます。また、個人と比較して作成する資料の量が多く複雑になります。