会社の印鑑の種類と作る時のポイント

法人を設立するにあたって、会社で使う印鑑を用意する必要があります。

印鑑は、設立時の手続き以外にも、契約書など様々なケースで使われ、法的効力を持ちます。会社では個人と比較して取り扱う金額が大きくなることが多いため、その利用には注意が必要です。

そこで今回は、初めて会社印を作るときのために、会社印の種類や使い分け方、法的効力や注意点など、会社印に関する基礎知識を説明します!

実印は絶対必要!全4種類作るのが一般的

会社設立の手続きにおいては、法務局に登記申請をするときに会社実印(代表者印)が必要になります。

そのため、設立手続上は会社の印鑑としては、「会社実印」が1つあれば問題はありません。(別途、発起人個人の実印も必要になります)

しかし、実印や銀行印などが1つの印鑑に集中してしまうことにより、紛失のリスクや、もしも盗用されてしまったときの被害が大きくなってしまいます。

そのリスクを抑え分散させるために、以下①~④に挙げる4種類の印鑑を作ることが一般的です。

※この記事に含まれる画像はすべて はんこプレミアム株式会社HPよりお借りしています



会社実印(代表社印)

会社実印は、登記の申請書に押印すべき代表が本店を管轄する法務局に届け出る印鑑のことです。

重要な契約書などに押す印鑑であり、印鑑登録してあることから、法的な権利義務を証明することができます。

会社の代表者としての責任や役割を果たすため、「代表者印」とも呼ばれています。

設立時の印鑑届出は、会社設立登記申請と同時に提出することが一般的です。印鑑届出書は法務省HPこちらに必要事項を記入し、印鑑登録証明書(作成後3か月以内)を添付して提出します。

法務局に登記申請をする「前」に、作っておく必要があります。

つまり、会社を設立する前段階で、準備しておくということです。

会社名と住所、代表者が決まったら、4種類の印鑑を同時に発注すると良いでしょう。



会社実印には規格があり、印鑑 の大きさは1辺の長さが1㎝を超え、3㎝以内の正方形に収まるものである必要があります。

18mmの丸印であることが多いですが、文字数が多い場合は21mmの丸印の方がおさまりが良い場合があります。

円の内側に「(代表取締役、等の役職名)之印」、外側に商号である会社名を彫ります。

実績のあるハンコ屋さんで頼めば、即日~1週間程度で規格通りの印鑑が作れます。

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会社銀行印

会社設立後、銀行口座の開設のために銀行に届け出る印鑑です。

小切手や手形の振出しや、預金の引き出しなどに使います。

①の会社実印(代表者印)をそのまま銀行印として使用することは可能です。

ただし、使用頻度が高いため、 押印し続けていると破損や摩耗、紛失の可能性もあります。

リスク分散の観点や、経理担当者などの従業員に持たせても良いように、一般的には①の会社実印とは別のものを用意します。

銀行印は規格がありません。ただし、一般的には、会社実印と区別がつきやすいように一回り小さい丸印で、会社名を外側の円に、「銀行之印」という文字を内側の円に記載して作ります。

③角印(社印)

角印は社印とも呼ばれます。

会社の認印として、主には注文書や請求書などの社外文書の他、稟議書などの社内文書に用います。

会社名を記載した角印を作るのが一般的です。

④住所印(ゴム印)

住所印はゴム印とも呼ばれ、各種契約書の署名欄やなどに自筆でサインする代わりに使用できる印鑑です。

通常、本店所在地、電話・FAX番号、会社名、代表者名が彫られています。

少々、値段は高くなりますが、それぞれがセパレート式になっているタイプのものがオススメです。

注意点

三文判を会社実印にしないことが重要です。ホームセンターや文具店で販売されている安い印鑑を三文判といいます。全く同じ印鑑を入手することもできるため、実印として登録したり、銀行印にしたりするのはとても危険です。



印鑑の書体について

会社印に利用される書体としては、篆書体が最も多く、次いで印相体が多いです。好みの書体が特に無い場合は篆書体か印相体を選択するのが良いでしょう。

篆書体(テンショタイ)

可読性が低く、偽造しにくい書体ですので個人、法人用共に「実印」によく利用されています。日本銀行発行のお札に押されている印鑑にも用いられている書体です。会社印では最も多くの方が選択される書体です。

印相体(インソウタイ)又は吉相体(キッソウタイ)

篆書体から進化させた書体で、印相体の歴史は古くはありませんが、篆書体よりもさらに偽造しにくい書体であり、八方に広がる開運印相としても利用される書体です。

印鑑の材質について

会社印の材質は、本柘と黒水牛が最も人気です。

様々な材質がありますが、好みの材質が特に無い場合は以下の2つから選ぶのが無難でしょう。

本柘(ほんつげ)

柘は、木材の中では密度が高く繊維が緻密で、繊細な彫刻に適しています。柘の中でも国産で高級なものは本柘と呼ばれ、印鑑の代表的な材質です。使用後は朱肉をしっかり落として、欠けないように注意すれば長く愛用出来る材質です。

黒水牛

水牛の角を加工したもので 耐久性もあり、硬度も粘りもあるため、丈夫で長期の使用に耐えられる印材です。中心の芯が通った部分は「芯持ち」と呼ばれ最も質が良いとされています。コストパフォーマンスに優れた材質です。

法的効力はどの種類の印鑑でも同じ!

一般的に作成する4種類の印鑑をご紹介しましたが、法律上はそれぞれの印鑑の違いは定められていません。

どの印鑑を使ったとしても、その法的な効力、すなわち証拠能力に違いはありません。

このため会社の印鑑を作ったときは、運用ルールを定めるなど、すべての印鑑をしっかりと管理するようにしましょう。

署名と記名、捺印と押印

法的な効力に違いが出るのは、印鑑の種類ではなく、「署名」と「記名」・「捺印」と「押印」の違いによります。

署名捺印 > 署名のみ > 記名押印

の順に証拠能力が大きくなります。

「捺印」とは署名に対して印鑑を押すことを指し、「押印」とは記名に対して印鑑を押すことを指します。記名と比べると、署名は筆跡鑑定などで署名した人を特定することができることから証拠能力としては強くなります。

「署名」とは本人が氏名を手書きすることを指し、「記名」とは本人の手書き以外の代筆やゴム印、パソコンなどで印字して印刷することを指します。